「海の恵み 食の底力 JAPAN」公式レシピブック Vol.3 2020-2021
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北海道産ホタテとアスパラガスのタルト「VOVOUOM5イタリアで修行経験もあるというホタテを活用していただいたこともあって、漁業関係者さんの苦労を知ることができたといいます。海外と比較もしながら、日本の魚介類の評価や開発したレシピのことを語ってもらいました。 CUOMO 池袋」藤崎亮平さんSALATRE CUOMO 池袋の藤崎さん。今回は殻付きの休業しました。お客様の数も減ってしまい、通常時の2、3割程度の来客数になってしまいました。現在は席数を約150席から約120席に減らし、時短営業を行なっています。また、サルヴァトーレでは以前からデリバリー営業も行なっていたのですが、新型コロナウィルスの影響でデリバリーの注文が約2倍になりました。か来店できないですし、これまでのようにワインをボトルで注文してゆっくり過ごしていただくことも難しくなっています。お客様はもちろんですが、人と接する機会そのものが減ってしまったことで、スタッフとしっかり話す機会も取りづらくなりましたし、お客様がいらっしゃらないストレスなどで滅入ってしまっているところがあると思います。ねっとりしているなと思いました。殻を剥きながらつまみ食いをするのがとても幸せでした(笑)。これまでは既に殻が剥かれた状態の貝類を使用することが多かったのですが、大量にあっー緊急事態宣言の影響はどのようなものでしたでしょうか。1回目の緊急事態宣言の際、池袋店は約1ヶ月ー時短営業をする中でどのようなことが問題となっていると感じていますか。20時閉店となると仕事終わりのお客様がなかなー今回、北海道産のホタテを使用したレシピの開発をお願いしましたが、食材の感想を聞かせてください。貝柱がとても新鮮ですし、肝の部分がしっとり、たホタテの殻1つひとつ剥いていくのは大変でしたし、漁業関係者の苦労を知るきっかけとなりました。いきました。しっとりしたタルト生地、バター、卵とホタテの相性が良いので、つながりを意識して開発しました。冷たくても美味しくいただけると思います。きなんですよ。魚介類はお肉と比べると値段も高いですが、その分少ない量でも満足できるのも魅力的ですね。一種の「嗜好品」とも言えると思います。ー北海道産のホタテを使用した「ホタテとアスパラガスのタルト」はどのようなことを意識して開発されましたか?焼いたホタテの香ばしさに合う食材を連想してーシェフにとって魚介類は食材の中でもどのような位置づけでしょうか。私は酒飲みなので、普段からお肉よりも魚が好ーシェフはイタリアでも修業されたそうですが、日本の魚介類の魅力とはどのような点にあるのでしょうか。海外だと結構アバウトな扱いをされていたり、ホタテの貝柱、肝、ひもの旨味とアスパラガスの食感を卵を使った生地でひとつにまとめ上げている。海の恵み 食の底力 JAPAN 公式レシピブック | vol.3少し臭みがあったりすることもあるのですが、日本の生産者さんや卸業者さんは食材の扱い方がとても丁寧だと思います。危険が及ぶことも大いにある仕事だと思いますし、寒空や荒波の中、命をかけて漁を続けている姿を尊敬しています。また、「魚介類をどのように食べると美味しいか」ということは、やはり漁師さんたちが一番知っていると思うので、今後は生産者さんの生の声をもっと聞いて、メニューづくりに反映していけたらいいなと考えています。O 池袋の統括料理長を務める。新時ー最後に、漁協関係者へのメッセージをお願いします。漁業をされている方は、他の職業と比べても命にSALVATORE CUOMO 池袋東京都豊島区東池袋1-39-4 2FTEL:03-3984-4365佐賀県出身。SALVATORE C代の若き才能を発掘する、日本最大級の料理人コンペティション「RED U-35」で2014年シルバーエッグを受賞。さん藤崎亮平INTERVIEW

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